読書日記

手紙 (文春文庫)

手紙 (文春文庫)

借りて読みました。映画化するんですよね、確か。自分の大学進学ために強盗殺人を犯してしまった兄を持つ人のお話しです。以前私が勤めていた職場の近くに有名な凶悪少年犯罪をおこした犯人が少年院から出てきて住むという噂が立ちました。本当かどうかはわからないし、私はその犯罪を犯した少年の顔も知らないんだけどちょっと怖かったのを覚えています。だって何にも罪のない子供を殺したような人がもしかしたら目の前に現れるかもしれない。今度はどんな犯罪を犯すかもしれない。どんな反省の色を見せたところで犯罪を犯したことだけは事実なんだから決して消えないわけです。じゃあその家族は?ってなったときには自分がどういう行動をとるのかさっぱりわかりません。まったく知らないところに住んでる人だったら「あーかわいそうだなぁ。身内にこんな犯罪者がいたらもう引っ越して一生肩身狭くしながら生きていくんだろうなぁ」って思うんですけど、実際にたとえば同じ職場とか同じマンションとかにいたらどう思うのかしら。やっぱり肩身狭くして生きてて欲しいって思うと思います。堂々と生きてて欲しくない。それが正直な気持ちです。そんなことを考えさせられる本でした。